このファンタジーがすごい!文庫

翻訳されてほしいファンタジーを紹介していきます。

The Magicians

現代が舞台のファンタジーで魅力的な作品に仕上げるならやっぱり大学の描写は欠かせないなと思う。Lev GrossmanのThe Magicians三部作はよくできてる。

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【あらすじ】
クエンティン・コールドウォーターはブルックリンの英才児。高校を卒業し有名大学に進学するところが、奇妙な人物に出会い魔法使いのための大学ブレイクビルズ・アカデミーに入学することになる。子どもの頃からファンタジーの世界は彼の憧れであったが、そこでもやはり絶え間ない競争に晒されることとなる。
飛び級仲間の秀才アリスと次第に仲を深めるが、彼女には秘密があった:実は一歳年上だというのだ。大学の講義では不気味な怪物が召喚され、学生が犠牲になってしまった。ファンタジーは決してプラスの側面だけ持っているわけではないと気づいていく。

異世界フィロリーとは何なのか、そこを旅したチャットウィン家とは何者か、そもそも魔法とどう向き合っていくべきかーー大学卒業後もクエンティンの探求は終わらない。

【感想】
・ドラマ化が決定されている。人気出たら早川あたりが邦訳してくれたりして。

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・地の文で嘘を吐かれて何度か驚かされた。
・独り合点する感じとかどこにも居場所がないなとか思ったりするところとか、まさに大学生。
・米国の大学にはフラタニティがあって羨ましいな〜。スノッブな集まりがグータラするような空間を持ってる日本の大学ってあるんだろうか。
ナルニア以外のファンタジー作品は名指しで言及されている。怖い場所という描写がされてるから名指しは避けたのかしらん。中つ国やらディスクワールドにもどうやら繋がってるらしい。

ナルニアファンの自分としてはこの一部が一番好き。アスランが死んでたりスーザン(ピーター)が怪物化したりルーシーが白い魔女になってたりという後味の悪くなるヒネりにはほんとゾクゾクきました。